* my bird sanctuaryにいらっしゃいませんか *

【バード・サンクチュアリの思想: 2.“ミニ・サンクチュアリ”をつくろう(2/6)】

日本の鳥獣保護区が狩猟ができないことをはじめ、他の保護施策ともども「指定制度」が主であるのに対して、サンクチュアリは野生生物の生息基盤そのものの保全に不可欠な環境を守ることを前提とした保護区です。欧米では、自然保護上、最も意義のある施策のひとつになっています。
            (『窓をあけたらキミがいる: ミニサンクチュアリ入門』 p.118-9)

こうしたサンクチュアリでは、野生生物の生息環境が保全されるだけでなく、専従のレンジャーが自然教育、環境教育を推進していくわけであるが、その中でも、その保全は自然生態系のバランスを考慮したものでなければならず、自然生態系や環境教育の専門家が周到な調査をし、それに基づいて設計されたものでなければならない、と考えられている。また、サンクチュアリに専従するレンジャーは、自然生態系に配慮した環境管理を行い、サンクチュアリを訪れる人々に対しては、専門知識と技術に裏づけられた自然の解説や、環境教育も行わなければならない。さらに、地域の自然保護活動の拠点としての役目もになわなければならないとされている。

 さて、こうしたサンクチュアリは、会や自治体が管理運営するものと想定されているのだろうか。(わたしのように《財源乏しい普通の》人も含め)一般個人が立ち上げて、サンクチュアリを創っていくことは考えられていないのだろうか。
  注目すべきことに、my bird sanctuaryに直接関係する"私設バード・サンクチュアリ"に該当する用語として、日本野鳥の会は、「ミニサンクチュアリ」という考え方を導入している。この「ミニサンクチュアリ」について提唱されていることは、同会編集の『窓をあけたらキミがいる: ミニサンクチュアリ入門』という書物に書かれているので、以下で紹介したい。この本の巻頭言では、そして、「街のなかやふだん生活している場所で、野生動物を保護し、人と自然とのふれあいが可能な環境」を「ミニサンクチュアリ」と定義し、それが「単なる自然や野鳥の鑑賞者ではなく、自分から『つくる』意志を持っている人たちへのメッセージ」であると述べている。

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