* my bird sanctuaryにいらっしゃいませんか *

【 バード・サンクチュアリの思想: 2.“ミニ・サンクチュアリ”をつくろう (5/6)】

 「ベランダであれ、庭であれ、工場の敷地であれ構わず」 −− ということは、もしわたしたちが、”my bird sanctuaryを創ろう! 欲しい!”と感じたら、たいていの人は、ミニサンクチュアリを創ることができる、ということだ。”え、でも、どうやって?”

  ミニサンクチュアリは、本格的なサンクチュアリと比べ、規模が小さく、ごく身近な生きものとのふれあいの場となればよいのであるが、しかしそうであれ、本格的なサンクチュアリと基本精神は変わらず、単に給餌台を置いて野鳥を餌付けするといったことにとどまらず、"バランスよい共存"を心がけなければならない。そのために、「生きもののすめる環境が積極的につくられ、守られ、多様性のある生態系が存在している必要」がある。面白半分や無責任な餌付け、隣近所に配慮しない環境作り、周辺の生態系全体に気配りの行き届かないやり方では、かえってサンクチュアリの精神を損なうことになりかねない。
 ミニサンクチュアリの管理人=レンジャーはと言えば、当然、その持主である個人ひとりひとりである。管理人に対して、日本野鳥の会は、

緑の環境管理を怠れば、そのミニサンクチュアリの生態系はくずれ、頼りにして生きている生物に決定的なダメージを与えることになります。何も大げさに肩を張る必要はないのですが、失われてしまった都会の自然を取り戻し、守っていこうというのであれば、そのくらいの心意気はほしいのです。
               (窓をあけたらキミがいる: ミニサンクチュアリ入門.  p.128)

と期待の言葉を向けている。このミニサンクチュアリを維持していくうちに、管理人は移り変わる季節の便りを受けとったり、様々な命の営みとの出逢いがあったりと、運営の醍醐味についてもまた、語られている。野鳥だけでなく、植物や昆虫、またその環境における生態系全体の関わりなどから多くの発見を得られることも示唆されている。

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