* my bird sanctuaryにいらっしゃいませんか *

【バード・サンクチュアリの思想: 3.庭に小鳥を呼ぶ (5/5)】

 最後に、庭や私有地、自分が管理できるスペースを全く持たない人々でも可能で、また、自分のミニサンクチュアリを持っていても、それを越えて、緑や自然を広げていくことが可能であることも、一言ふれておきたい。ここでは、サンクチュアリについて学んでいるので、言及するだけにとどめるが、自分の生活圏から近いところにあるバードサンクチュアリが、市民のために講座・観察会・ボランティア育成などの活動を展開している可能性がある。また、現在、雑木林や里山をつくったり、再生したり、維持管理していこうとする人々、また様々なボランティア活動やNPO、NGOの活動が多くある(注6)。これについては、講演会や説明会、活動を紹介する資料がたくさんある(注7)。また、各地のビオトープづくりの活動や、植樹祭などに参加するだけでも、"緑の親指"(注8)ではないが、指やこころを緑に染めることはできる。そして、身近なところで催される自然観察会に参加したり、生活の合間に通りすがりの道や木立の自然に目を留めるだけでも、自然や鳥について新鮮な気づきが得られる。そうした気づきが、後に何か大切な情報となったり、環境を守ろうとする心となったりするかもしれない。これは、一番手っ取り早いことで、とても大切なことなのではないだろうか ―― 生きものの声を聴いて、そこにサンクチュアリの'かけら'のきらめきを見ることが。

注6 つくば市近辺にお住まいなら、「宍塚の自然と歴史の会」
      (http://www.kasumigaura.net/ooike/
を初めとする里山活動や自然観察活動の集まりはいくつかあります。たいていの活動は見学や仮参加、イベントだけの参加もできるはずなので、身近なところでこれと感ずるものがあればのぞいてみてはいかがでしょうか。
注7 たとえば、平野芳裕, 黒岩淳編. 『雑木林をつくってあそぶ』(小学館, 1998. )には、里山・雑木林を育てる50の団体が紹介されています。また、各地のアースデイの催しの案内を調べたり実際に参加すると、様々な団体の活動について知ることができます。
注8 "緑の親指"=green thumbは、植物を栽培する才能のこと。緑を豊かに生き生きと育てることができる人のことを、「緑の親指を持っている」という。

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